この記事は CAMPHOR- Advent Calendar 2017 18日目の記事です．
こんにちは．@tomoyat1です．最近，「CAMPHOR-のようなコミュニティってどうやればつくれるの?」と疑問を持たれる方とお話する機会が時々あります．そこで今回の記事では，CAMPHOR-の運営から分かることに基づきコミュニティ運営のノウハウを紹介したいと思います．ここでは，活動場所と運営資金の観点から書きたいと思います．
みんなが集まる場所
コミュニティの運営には，人々が集まることのできる場所が必要だと考えています．適した場所があれば多様なバックグラウンドを持つ人々が集まり，活発な交流が促進され，つながりが出来上がります．ここで重要なのは，このコミュニティの活動場所が誰にでもオープンであるということです．様々なバックグラウンドを持つ人に門戸が開かれ，多様性のあるコミュニティの在り方を実現するには，多様な人々が自由に出入りできる場所である必要があります．このような場所があれば，おもしろいメンバーがいて，多様性に富み，中にいて強い刺激が受けられるようなコミュニティが形成されていきます．
CAMPHOR-では，京都大学の近くにある町家を賃貸で借り，CAMPHOR- HOUSEとしてメンバーが自由に利用できる作業スペースを運営しています．日々訪れる人たちは各々の作業をしつつ，多様な話題に関して教え合い，議論をし，親睦を深めています．HOUSEは特定の大学の設備でなく，近隣のいろいろな教育機関に所属する学生や，ときにはいろんな社会人の方々が集まる場所となっています．多様性のあるコミュニティの在り方を目指す上で，高コストであるものの，必要不可欠な場所だと考えています．
運営資金の確保
ここで現実的な話なのですが，コミュニティの運営・場所の維持にはそのための資金が欠かせません．コミュニティの運営には前述の場所を持つための経費，備品の整備にかかる経費，イベントの開催にかかる経費など，様々な場所でお金が必要になります．活動資金を集める方法には受託案件をこなしその報酬を活動資金に回す方法や，スポンサーを見つけて協賛金を出していただく方法，クラウドファンディングで資金を集める方法が考えられます．
受託案件をこなす方法は，コミュニティ運営側に受託案件をこなすだけの技術力と交渉力がある場合は，有効な方法であると言えます．しかし，お金を頂いて仕事をするプロフェッショナルとして作業に当たる覚悟が必要であることも考慮する必要があります．
スポンサーについていただく方法はスポンサーとなってほしい企業の方と接点を持ち，コミュニティの活動内容や存在意義に共感していただき，協賛金を出していただく形になります．この際，イベントの開催やコミュニティとしての制作物など，ある程度の活動実績があるとより説得力があるでしょう．
最後にクラウドファンディングで協賛金を集める方法は，多くの方々にリーチし，少しずつでも資金を出していただければ大きな金額を集めることができる方法です．しかし，そのお返しを用意する金銭的・時間的コストを考える必要もあります．
CAMPHOR-ではCAMPHOR- HOUSEの家賃や備品，イベントを開催する際にかかる経費などで活動資金が必要となっています．現在のCAMPHOR-ではIT企業などにスポンサーとしてご協賛いただき，その協賛金で運営資金の大半をカバーしています．また，CAMPHOR-として運営メンバーが受託の案件を引き受け，その報酬を運営資金にすることもあります．過去にはクラウドファンディングを用いたこともありましたが，その際はお返しを用意するのに大変苦労したという経験があります．
さらに，CAMPHOR-の場合は扱う活動資金の金額がどうしても大きくなるため，運営企業の株式会社Vi-Kingにその管理をお願いしています．こうすることで，スポンサー様にとっては協賛費を拠出していただきやすくなり，運営が代替わりしても継続的にコミュニティを運営し続けやすくなっています．なお，株式会社Vi-Kingは運営メンバーのOBの方々が設立したものです．
このような方法で運営側で運営資金を獲得する取り組みを行うことで，コミュニティ内の学生個人からは，ごく一部の例外を除き，お金を払ってもらうことなく参加してもらえるような仕組みになっています．(なので，皆さんぜひお越しください!)
まとめ
CAMPHOR-の運営から，同じようなコミュニティの運営役立ちそうな知見をお届けしました．お役に立てば幸いです．また，「もっと話を聞いてみたい」という方がもしいらっしゃれば，ウェブサイトのお問い合わせフォームから連絡していただければと思います．